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相模湾沿岸に猛毒のカツオノエボシが続々と漂着と情報が入りました!
2020年7月10日0:30の時点で2.3万リツイートと引用ツイート
情報もかなり拡散されています。
今回の記事ではカツオノエボシの生態や危険性、刺されてしまった時の対処法を解説致します。
カツオノエボシとはどんな生物?
カツオノエボシはクダクラゲ目カツオノエボシ科に属する刺胞動物です。猛毒を持っており【電気クラゲ】の別名があります。写真のように浮袋の見た目が鳥帽子(えぼし)にいる似ていることからカツオノエボシと名付けられました。
カツオノエボシの生息地域
世界では太平洋、大西洋、インド洋の広範囲に分布しています。日本の太平洋側にカツオが到来する時期に黒潮に乗って日本沿岸にやってきます。
2020年7月9日の黒潮の流れです。大きく蛇行して沿岸に近づいています。
カツオノエボシの危険性
カツオノエボシは長い触手に強力な毒があります。刺されてしまうと電気ショックを受けたような強い痛みが走ります。刺された人が毒で呼吸困難になり死亡した例も報告されている危険生物です。
打ち上げられて死んでいるカツオノエボシも非常に危険です。刺激すると刺胞と言われる毒針が発射される可能性があります。
※見つけた場合は絶対に触れないでください!!
カツオノエボシでアナフィラキシーショック
カツオノエボシに刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。強いアレルギー反応によって循環器、呼吸器、消化器神経症状と全身に自覚・他覚症状が現れ、血圧低下や呼吸困難、意識障害などに進展します。
カツオノエボシに刺された時の対処法
・まずは海水で洗い流してください。触手が皮膚に張り付いている場合は、素手で触手に触らないようにしてタオルで除去してください。
・除去した後は冷水や氷で冷やして、速やかに医療機関で治療を受けてください。
カツオノエボシに刺された時やってはいけない事
・ハブクラゲに刺された時にお酢をかける対処法がありますが、カツオノエボシの場合は逆に刺激して余計に毒が出てしまい逆効果です。
・砂をかけてもんで刺胞を取ろうとすると、刺胞を余計に刷り込んでしまいます。
・真水で洗ってしまうと、浸透圧の差で刺胞の毒液が体内に流れ込みやすくなります。
カツオノエボシ相模湾の現状
夏が近づくと黒潮が接岸し分流が相模湾に入って来ます。この流れに乗ったカツオノエボシが南風で岸に吹き寄せられる風があると海岸に漂着します。
2020年7月5日の調査では茅ヶ崎海岸に複数のカツオノエボシが打ち上げられています。
※2020年7月11日以降はしばらくは風が岸に吹き付けらる日が続きます。相模湾の海岸では特に注意してください。
※昨年までは相模湾の海水浴場には救護所がありましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で海岸に救護所がありません。特に注意が必要です。